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賞はとったけど…
ここではねぇねがたどってきた漫画道をちこっと紹介したいと思います。
すごくすごく貴重な体験。今でも忘れることが出来ない体験。そして、もう一度(というか何度でも)味わってみたい体験!
それはねぇねがはじめて投稿した時の話。
ねぇねがまだ10代のころ、
ちょうど今みたいな、春から初夏にかけてさわやかな風が吹くある日の夕方でした。
ピリリリリッ
当時一人暮らしをしていたねぇねのもとに、一本の電話が入りました。
着信画面には「非通知」の文字。
怪しいとは一ミリも思わずねぇねはすぐに電話をとります。なぜならどこからの電話なのか、ねぇねにはなぜかわかっていたから。受話器の向こうからは落ち着いた男性の声が聞こえました。
「もしもし、こちらS社の週刊少年Jの○○といいますが…」
きたきたきた!ほんまにきたー!!
そうです、待ちにまった初投稿の結果がきたのです!投稿してから2ヵ月も経っていました。(待ちに待ちまくっていたのでその「非通知電話」が編集からかも!と予感したんですね)
「はいっはい、そうですが」名前を聞かれて思わず立ち上がります。
「○○さんの作品ですが、○○賞で佳作ということになりました」
「か、佳作!はい!」しゃきーん!と背筋を伸ばし部屋をウロウロ。
「発表は来週発売のJに載りますので、それから………」
「はいっはい!」
それから後はもう何を話していたのかさっぱり思い出せません!覚えているのは緊張して電話を持つ手が汗びっしょりになってたことと、6畳もないせまい部屋をひたすらうろうろしてたことだけ。
話の内容は受賞のことと、二週間後に受賞式があること、電話をくれた男性が自分の担当になること、ねぇねの漫画歴、それから受賞式の時に打ち合わせをしましょう、ということでした。(多分…)
電話を切った後もしばらく呆然…
誰かに連絡しなきゃ!とか佳作ってなに?デビューできたっけ?とか
もう頭の中はいろんなことがぐるぐる回ってるんだけど、なにひとつ行動には移れなくて。
とにかく、この震えた手と全身からでてくる変な汗をどうにかしようと、なんとかベランダに這い出て頭を冷やしました。
このすばらしい体験をじーんと、しっかり胸にとどめようと。まだそのときは全然実感はなかったけれど、ちゃんとこの感覚を覚えておこうと。
そんなふうにしばらくベランダでぼーっとしたあと、部屋に戻って親と兄弟と親友に連絡しました。みんな「おめでとう!」って、いっぱい言ってくれました。うれしくて、でもそのうれしさを素直に全部出すことができなくて、ちょっともどかしかった。
そんなねぇねの初受賞の瞬間でした。
で、なぜ「賞をとったけど…」というタイトルかといいますと、佳作をいただきましたが、
デビューはできなかった
んです。つまり雑誌に掲載はされなかったということです。その賞では、佳作以上の作品でデビューできる、ということだったんですね。残念でしたが賞金をもらえただけで万々歳です(^^
しかも発表された号を見てわかったんですが、ねぇねの作品ギリギリすべり込みセーフで佳作もらってたんです(^^;ねぇねの次には賞に入らなかった最終候補作品の名前が…
あぶなっ!!
改めて自分の状況を知って手に汗にぎった瞬間でした。
そしてそれから二週間後、いよいよ受賞式の日がやってまいりました。
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